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ー初めてでもできる外壁塗装のDIYガイドー

外壁塗装をDIYで行うメリット・デメリット
外壁塗装をDIYで行うと、工事費用を大きく抑えられたり、自分のペースで作業できたりといった魅力があります。一方で、高所作業や専門的な知識が必要になる場面も多く、リスクを理解したうえで取り組むことが大切です。ここでは、まずDIYで外壁塗装を行うべきかどうかを判断する材料を整理していきます。
DIYのメリット
DIYで外壁塗装を行う主なメリットは次のようなものがあります。
・業者に依頼するよりも材料費だけで済むため、トータル費用を抑えやすい
・色選びや仕上がりの雰囲気を、自分のこだわりで決めやすい
・作業を通して住まいへの愛着が深まり、メンテナンス意識も高まる
・休日や連休など、自分のスケジュールに合わせて作業を進められる
こうしたメリットに魅力を感じる方にとって、外壁塗装のDIYは挑戦する価値のある選択肢といえます。
DIYのデメリット
一方で、外壁塗装のDIYには次のようなデメリットもあります。
・高所作業や脚立・簡易足場の使用など、転落の危険を伴う
・塗装の知識や道具の扱いに慣れていないと、ムラや早期劣化につながりやすい
・天候に作業が左右されるため、想定より工期が長くなることがある
・下地処理やひび割れ補修を不十分なまま進めると、せっかく塗っても長持ちしない
こうしたリスクを把握したうえで、「自分でできる範囲」「プロに任せた方がよい範囲」を冷静に切り分けることが重要です。
DIY前のチェックポイントと準備
実際に塗装を始める前に、まずは現在の外壁の状態や、ご自身の体力・時間・予算などを整理しておきましょう。準備の段階でどこまで具体的にイメージできるかによって、作業のスムーズさや仕上がりの満足度が大きく変わってきます。
外壁の状態をチェックする
DIYで対応しやすいのは、比較的傷みが軽いケースです。次のようなポイントを確認してみてください。
・外壁を手で触ったときに白い粉がつく「チョーキング」が出ているか
・ヘアクラックと呼ばれる細いひびが一部に見られる程度かどうか
・カビやコケが表面に付着していないか、または軽い汚れレベルか
・サイディングの反りや、大きなひび割れ、雨漏りの形跡がないか
大きな亀裂や雨漏り、構造に関わる不具合がある場合は、DIYではなくプロの点検と補修を優先してください。
予算とスケジュールをイメージする
外壁塗装のDIYでは、塗料や道具だけでなく、養生シートやマスキングテープなどの消耗品も必要です。おおまかには次のような費用がかかります。
・塗料代
・下塗り材やシーラーなどの下地材
・ローラー、ハケ、ローラー受け皿
・高圧洗浄機やブラシ、デッキブラシ
・養生シート、マスカー、マスキングテープ
・脚立や足場、軍手や保護メガネなどの安全用品
また、一般的な住宅の外壁を一人で塗る場合、洗浄から下地処理、三度塗りまで含めると、数日〜数週間単位でのスケジュールが必要になることもあります。無理のない計画を立てましょう。
必要な道具と塗料を揃える
DIYの外壁塗装を成功させるには、最低限次のような道具を揃えておくと安心です。
・ローラー(広い面を塗る用)とハケ(細かい部分用)
・高圧洗浄機、あるいはホースとブラシ
・シーラーやフィラーなどの下塗り材
・中塗り・上塗り用の外壁塗料
・コーキング材とコーキングガン
・マスカー、養生テープ、ビニールシート
・安全帯、滑りにくい靴、ヘルメット
塗料の種類は、現在の外壁材や求める耐久性によって適したものが変わります。塗料メーカーのサイトやホームセンターのスタッフなどから情報を集めて選ぶと安心です。
外壁塗装DIYの基本手順
ここからは、外壁塗装をDIYで行う際のおおまかな流れを紹介します。実際の現場では、天候の変化や外壁の状態によって手順を前後させることもありますが、基本の流れを押さえておくことで大きな失敗を防ぎやすくなります。
足場と養生の準備
まずは安全に作業できる足場を確保し、塗料が付着してほしくない部分をしっかりと養生します。
・窓や玄関ドア、給湯器、エアコン室外機などをビニールで覆う
・地面や植木、車などの周りにもシートを敷く
・脚立や簡易足場を使う場合は、足元が安定しているかを何度も確認する
養生を丁寧に行っておくと、仕上がりだけでなく、後片付けの手間も大きく減らせます。
高圧洗浄と下地処理
次に、外壁表面の汚れをしっかりと落としていきます。
・高圧洗浄機でホコリやコケ、古い塗膜の浮きを洗い流す
・高圧洗浄機がない場合は、ブラシやデッキブラシでこすり洗いをする
・ひび割れ部分にはコーキング材や補修材を充填しておく
洗浄後は、十分に乾燥させることが大切です。乾きが不十分なまま塗装すると、塗料の密着不良や膨れの原因になります。
下塗り・中塗り・上塗りの流れ
外壁塗装は通常、三度塗りが基本です。
・下塗り:シーラーやフィラーを使って、塗料の密着を高める
・中塗り:仕上がりと同じ色の塗料で、膜厚を確保する
・上塗り:中塗りと同じ塗料でもう一度塗り、発色と耐久性を高める
それぞれの工程のあいだには、メーカーが指定する乾燥時間をしっかり守ることが重要です。焦って重ね塗りすると、後から剥がれやひび割れが起こりやすくなります。
失敗しないためのコツと注意点
最後に、外壁塗装をDIYで行う際に意識しておきたいポイントをまとめます。少しの工夫や心構えで、仕上がりや施工後の耐久性は大きく変わりますので、作業前に一度確認しておきましょう。
よくある失敗例を知っておく
DIYの外壁塗装でよくある失敗としては、次のようなものが挙げられます。
・塗料をケチって薄く塗ってしまい、数年で色あせや剥がれが出てしまう
・天気をよく確認せずに塗装し、雨や強風で仕上がりが台無しになる
・養生が不十分で、窓ガラスや床、設備機器に塗料が飛び散ってしまう
・乾燥時間を守らずに重ね塗りをして、塗膜がシワになったり膨れたりする
事前に失敗例を知っておくことで、「同じことを繰り返さないように気をつけよう」と意識しながら作業を進められます。
安全対策とプロに任せる判断基準
外壁塗装のDIYで最も大切なのは、安全を最優先にすることです。
・2階以上の高所での作業が多い
・急こう配の屋根の上を移動する必要がある
・体力や持病の面で不安がある
このような場合は、無理をせず専門業者に依頼することをおすすめします。部分的にDIYを取り入れたい方は、手の届く範囲の塀や玄関まわり、ベランダの内側などから始めてみるとよいでしょう。
外壁塗装のDIYは、しっかりと準備と計画を行えば、住まいへの愛着を深めながらコストを抑えられる方法です。一方で、危険を伴う作業であることも忘れず、「できるところは自分で」「難しい部分はプロに任せる」という考え方で、無理のない範囲でチャレンジしてみてください。
