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ー外壁塗装の材料比較で失敗しない賢い選び方ー

外壁塗装の材料比較が大切な理由
外壁塗装を考えるとき、多くの方が最初に気にされるのは「費用」と「色」ですが、実は最も大切なのが塗料の材料・グレードをきちんと比較することです。同じように見える塗装工事でも、選ぶ材料によって耐久年数やメンテナンス周期、将来かかるコストが大きく変わってきます。短期的な価格だけで決めてしまうと、結果的に塗り替え回数が増えて総額が高くなることもあるため、材料の違いを知ったうえで選ぶことが失敗しないポイントです。
材料によって耐久年数とコストが変わる
外壁塗装に使われる代表的な材料は、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・無機などがあります。一般的には、グレードが上がるほど耐久年数は伸びますが、そのぶん工事価格も高くなる傾向があります。大切なのは「一度の工事費」だけでなく「何年ごとに塗り替える必要があるか」まで含めてトータルコストで考えることです。ライフプランや住み替えの予定なども踏まえて、どの材料が自分たちに合っているか考えてみましょう。
住まいの環境や外壁材との相性も重要
同じ材料でも、海の近くや幹線道路沿いなど、環境によって劣化スピードが変わることがあります。また、サイディング・モルタル・ALCなど外壁材の種類によっても、相性の良い塗料や下塗り材が異なります。施工事例の多い業者であれば、その地域や外壁材に合った材料の組み合わせを提案してくれますが、施主側もある程度の基礎知識を持っていると話がスムーズになり、納得のいく選択がしやすくなります。
代表的な外壁塗装材料の特徴
ここからは、外壁塗装でよく使われる主な材料ごとの特徴を比較していきます。それぞれのメリット・デメリットを知ることで、「なぜこの材料が見積もりに入っているのか」「他の選択肢はないのか」といった疑問も整理しやすくなります。難しい専門用語はできるだけ避けて、初めての方にもイメージしやすいように解説していきますので、自宅に合いそうな材料をイメージしながら読んでみてください。
アクリル塗料の特徴
アクリル塗料は、外壁塗装の中でも比較的リーズナブルな材料として知られています。昔はよく使われていましたが、現在では耐久性の面から外壁に使われることは少なくなってきました。
・初期費用は安い
・カラーバリエーションが豊富
・耐久年数は短めで、こまめな塗り替えが必要
短期間だけ見栄えを整えたい場合や、仮住まい的な建物などには向きますが、戸建て住宅の外壁用としては、より耐久性の高い材料を選ぶケースが多くなっています。
ウレタン塗料の特徴
ウレタン塗料は、密着性が高く扱いやすい塗料として、付帯部(雨樋や雨戸など)に使われることが多い材料です。
・柔らかく密着性が高いので、細かい部分にも塗りやすい
・費用は比較的リーズナブル
・耐久年数はおおよそ7〜10年前後が目安
外壁全体に使うよりも、細部の塗装に使われることが多くなってきました。見積書にウレタン塗料が記載されている場合は、「どの部分に使うのか」を確認するとよいでしょう。
シリコン塗料の特徴
シリコン塗料は、現在の外壁塗装で最も一般的な材料の一つです。費用と耐久性のバランスが良く、多くの施工事例があります。
・価格と耐久性のバランスが良く、標準的な選択肢
・おおよそ10〜13年前後の耐久年数が目安
・汚れにくく、一般的な住宅に採用しやすい
「どの材料にするか迷ったら、まずシリコン塗料を基準に考える」という方も多く、初めての外壁塗装でも選びやすいグレードといえます。
フッ素塗料の特徴
フッ素塗料は、シリコンよりもさらに高耐久なハイグレード塗料です。ビルや大型建築物にも使われることが多く、長期的なメンテナンス性を重視する方に選ばれています。
・非常に高い耐候性で、15〜20年前後の耐久年数が期待できる
・雨や紫外線に強く、美観を長く保ちやすい
・そのぶん材料費・工事費は高め
将来的に塗り替え回数を減らしたい、長く同じ家に住む予定がある、といったご家庭には有力な候補になります。一方で、近い将来の建て替えや売却を考えている場合は、コストをかけ過ぎない選択肢もあり得ます。
無機・ラジカル制御型塗料の特徴
近年注目されているのが、無機塗料やラジカル制御型塗料です。従来のシリコンやフッ素の弱点を補いながら、より長持ちすることを目指した材料と考えるとイメージしやすいです。
・紫外線による劣化を抑える成分を含んでいる
・高い耐候性で、フッ素同等かそれ以上の耐久年数が期待される商品もある
・メーカーや商品ごとの差が大きいため、仕様書や保証内容の確認が重要
最新のグレードがすべての家に必要というわけではありませんが、「できるだけ長持ちさせたい」「メンテナンスの手間を減らしたい」という方にとって、有力な選択肢となっています。
ライフスタイル別の材料選びのポイント
外壁塗装の材料比較では、「どの材料が一番いいか」ではなく、「自分たちの暮らしに合っているかどうか」が大切な視点です。ここからは、ライフスタイルや今後の住まい方を踏まえた材料の選び方を考えていきましょう。家族構成や将来の計画と照らし合わせながら読むと、よりイメージが具体的になります。
コストを抑えつつバランスよく仕上げたい場合
「できるだけ費用は抑えたいけれど、あまりにも短期間で塗り替えになるのは困る」という場合は、シリコン塗料をベースに検討するのがおすすめです。標準的なグレードとして実績が多く、外壁と屋根・付帯部などもバランスよく仕上げやすいのが特徴です。
また、外壁はシリコン、付帯部はウレタンなど、部位ごとに材料を変えることで、コストと仕上がりを両立させるプランもあります。見積もり段階で「どの部分にどの塗料を使うのか」を確認しておくと安心です。
メンテナンス回数を減らしたい場合
共働き家庭で忙しい、将来も長く同じ家に住み続ける予定があるといった場合は、フッ素や無機塗料など高耐久グレードも検討する価値があります。一度の工事費は上がりますが、塗り替えサイクルが長くなることで、長期的なメンテナンスコストを抑えられる可能性があります。
特に、2回目・3回目の塗り替えの場合は、家全体の寿命を考えながら「今回を少し良いグレードにしておくかどうか」を検討するタイミングでもあります。ライフプランと合わせて相談してみるとよいでしょう。
デザイン性や色持ちを重視したい場合
せっかく外壁塗装をするなら、デザイン性にもこだわりたいという方も多いはずです。その場合は、色あせしにくい塗料や、低汚染性に優れたグレードを選ぶと、きれいな外観を長く楽しめます。
濃い色や鮮やかな色を選ぶ場合は、特に色あせが目立ちやすいため、少し上のグレードの塗料を選ぶケースもあります。また、艶あり・艶消し・三分艶など、仕上げの艶感も材料によって選択肢が異なるため、サンプル板を見ながら検討するのがおすすめです。
業者選びと材料比較のチェックポイント
最後に、実際に見積もりを取ったり業者と打ち合わせをするときに、どのような点を確認すればよいかをまとめます。材料の名前やグレードだけでなく、使い方や保証内容まで含めて比較することで、より納得感のある外壁塗装につながります。気になる業者が複数ある場合は、同じ条件で見積もりを出してもらい、落ち着いて比較検討していきましょう。
見積書で確認したい材料の情報
見積書を見る際には、次のようなポイントをチェックしてみてください。
・塗料名とメーカー名が具体的に記載されているか
・グレード(シリコン・フッ素・無機など)が明記されているか
・下塗り・中塗り・上塗りそれぞれの材料が分かるか
・塗布回数が「三度塗り」などと明確に書かれているか
材料の記載が「高級塗料一式」など曖昧な場合は、きちんと商品名や仕様を確認することが大切です。同じ「シリコン塗料」でも、メーカーやシリーズによって性能が異なることもあります。
カタログやサンプルでイメージを共有する
材料比較をするときは、口頭だけでなく、必ずカタログや色見本、サンプル板を見せてもらいながら話を進めると安心です。
・色番号や艶の種類を、必ず書面で控えておく
・外で自然光に当てながら色味を確認する
・汚れにくさや耐久性について、カタログの数値もチェックする
こうしたひと手間をかけることで、「思っていた色と違った」「艶が強すぎた」といったギャップを減らせます。材料の性能とデザインの両方を比較しながら進めることが、満足度の高い外壁塗装への近道です。
外壁塗装の材料比較は、最初は少し難しく感じるかもしれませんが、「グレードごとの耐久性」「トータルコスト」「ライフスタイルとの相性」という三つの軸で考えると整理しやすくなります。気になる点はそのままにせず、業者に質問しながら一つずつ不安を解消していくことで、納得のいく材料選びにつながっていきます。ぜひ、この記事の内容を参考に、ご自宅にぴったりな外壁塗装の材料をじっくり比較してみてください。
